イザヤ11-13; エペソ4

イザヤ書

第11章

11:1エッサイの株から一つの芽が出、
その根から一つの若枝が生えて実を結び、
11:2その上に主の霊がとどまる。
これは知恵と悟りの霊、深慮と才能の霊、
主を知る知識と主を恐れる霊である。
11:3彼は主を恐れることを楽しみとし、
その目の見るところによって、さばきをなさず、
その耳の聞くところによって、定めをなさず、
11:4正義をもって貧しい者をさばき、
公平をもって国のうちの
柔和な者のために定めをなし、
その口のむちをもって国を撃ち、
そのくちびるの息をもって悪しき者を殺す。
11:5正義はその腰の帯となり、
忠信はその身の帯となる。
11:6おおかみは小羊と共にやどり、
ひょうは子やぎと共に伏し、
子牛、若じし、肥えたる家畜は共にいて、
小さいわらべに導かれ、
11:7雌牛と熊とは食い物を共にし、
牛の子と熊の子と共に伏し、
ししは牛のようにわらを食い、
11:8乳のみ子は毒蛇のほらに戯れ、
乳離れの子は手をまむしの穴に入れる。
11:9彼らはわが聖なる山のどこにおいても、
そこなうことなく、やぶることがない。
水が海をおおっているように、
主を知る知識が地に満ちるからである。
11:10その日、エッサイの根が立って、もろもろの民の旗となり、もろもろの国びとはこれに尋ね求め、その置かれる所に栄光がある。
11:11その日、主は再び手を伸べて、その民の残れる者をアッスリヤ、エジプト、パテロス、エチオピヤ、エラム、シナル、ハマテおよび海沿いの国々からあがなわれる。
11:12主は国々のために旗をあげて、
イスラエルの追いやられた者を集め、
ユダの散らされた者を地の四方から集められる。
11:13エフライムのねたみはうせ、
ユダを悩ます者は断たれ、
エフライムはユダをねたまず、
ユダはエフライムを悩ますことはない。
11:14しかし彼らは西の方ペリシテびとの肩に
襲いかかり、
相共に東の民をかすめ、
その手をエドムおよびモアブに伸べ、
アンモンの人々をおのれに従わせる。
11:15主はエジプトの海の舌をからし、
川の上に手を振って熱い風を吹かせ、
その川を打って七つの川となし、
くつをぬらさないで渡らせられる。
11:16その民の残れる者のために
アッスリヤからの大路があり、
昔イスラエルがエジプトの国から
上ってきた時にあったようになる。

第12章

12:1その日あなたは言う、
「主よ、わたしはあなたに感謝します。
あなたは、さきにわたしにむかって怒られたが、
その怒りはやんで、わたしを慰められたからです。
12:2見よ、神はわが救である。
わたしは信頼して恐れることはない。
主なる神はわが力、わが歌であり、
わが救となられたからである」。
12:3あなたがたは喜びをもって、救の井戸から水をくむ。12:4その日、あなたがたは言う、
「主に感謝せよ。
そのみ名を呼べ。
そのみわざをもろもろの民の中につたえよ。
そのみ名のあがむべきことを語りつげよ。
12:5主をほめうたえ。
主はそのみわざを、みごとになし遂げられたから。
これを全地に宣べ伝えよ。
12:6シオンに住む者よ、声をあげて、喜びうたえ。
イスラエルの聖者はあなたがたのうちで
大いなる者だから」。

第13章

13:1アモツの子イザヤに示されたバビロンについての託宣。
13:2あなたがたは木のない山に旗を立て、
声をあげて彼らを招き、
手を振って彼らを貴族の門に、はいらせよ。
13:3わたしはわが怒りのさばきを行うために
聖別した者どもに命じ、
わが勇士、わが勝ち誇る者どもを招いた。
13:4聞け、多くの民のような騒ぎ声が山々に聞える。
聞け、もろもろの国々、寄りつどえる
もろもろの国民のざわめく声が聞える。
これは万軍の主が
戦いのために軍勢を集められるのだ。
13:5彼らは遠い国から、天の果から来る。
これは、主とその憤りの器で、
全地を滅ぼすために来るのだ。
13:6あなたがたは泣き叫べ。主の日が近づき、
滅びが全能者から来るからだ。
13:7それゆえ、すべての手は弱り、
すべての人の心は溶け去る。
13:8彼らは恐れおののき、苦しみと悩みに捕えられ、
子を産まんとする女のようにもだえ苦しみ、
互に驚き、顔を見あわせ、
その顔は炎のようになる。
13:9見よ、主の日が来る。
残忍で、憤りと激しい怒りとをもってこの地を荒し、
その中から罪びとを断ち滅ぼすために来る。
13:10天の星とその星座とはその光を放たず、
太陽は出ても暗く、
月はその光を輝かさない。
13:11わたしはその悪のために世を罰し、
その不義のために悪い者を罰し、
高ぶる者の誇をとどめ、
あらぶる者の高慢を低くする。
13:12わたしは人を精金よりも、
オフルのこがねよりも少なくする。
13:13それゆえ、万軍の主の憤りにより、
その激しい怒りの日に、
天は震い、地は揺り動いて、その所をはなれる。
13:14彼らは追われた、かもしかのように、
あるいは集める者のない羊のようになって、
おのおの自分の民に帰り、
自分の国に逃げて行く。
13:15すべて見いだされる者は刺され、
すべて捕えられる者はつるぎによって倒され、
13:16彼らのみどりごはその目の前で投げ砕かれ、
その家はかすめ奪われ、その妻は汚される。
13:17見よ、わたしは、しろがねをも顧みず、
こがねをも喜ばないメデアびとを起して、
彼らにむかわせる。
13:18彼らの弓は若い者を射殺し、
腹の実をあわれむことなく、
幼な子を見て、惜しむことがない。
13:19国々の誉であり、
カルデヤびとの誇である麗しいバビロンは、
神に滅ぼされたソドム、ゴモラのようになる。
13:20ここにはながく住む者が絶え、
世々にいたるまで住みつく者がなく、
アラビヤびともそこに天幕を張らず、
羊飼もそこに群れを伏させることがない。
13:21ただ、野の獣がそこに伏し、
ほえる獣がその家に満ち、
だちょうがそこに住み、
鬼神がそこに踊る。
13:22ハイエナはその城の中で鳴き、
山犬は楽しい宮殿でほえる。
その時の来るのは近い、
その日は延びることがない。


エペソ

第4章

4:1さて、主にある囚人であるわたしは、あなたがたに勧める。あなたがたが召されたその召しにふさわしく歩き、4:2できる限り謙虚で、かつ柔和であり、寛容を示し、愛をもって互に忍びあい、4:3平和のきずなで結ばれて、聖霊による一致を守り続けるように努めなさい。4:4からだは一つ、御霊も一つである。あなたがたが召されたのは、一つの望みを目ざして召されたのと同様である。4:5主は一つ、信仰は一つ、バプテスマは一つ。4:6すべてのものの上にあり、すべてのものを貫き、すべてのものの内にいます、すべてのものの父なる神は一つである。4:7しかし、キリストから賜わる賜物のはかりに従って、わたしたちひとりびとりに、恵みが与えられている。4:8そこで、こう言われている、
「彼は高いところに上った時、
とりこを捕えて引き行き、
人々に賜物を分け与えた」。
4:9さて「上った」と言う以上、また地下の低い底にも降りてこられたわけではないか。4:10降りてこられた者自身は、同時に、あらゆるものに満ちるために、もろもろの天の上にまで上られたかたなのである。4:11そして彼は、ある人を使徒とし、ある人を預言者とし、ある人を伝道者とし、ある人を牧師、教師として、お立てになった。4:12それは、聖徒たちをととのえて奉仕のわざをさせ、キリストのからだを建てさせ、4:13わたしたちすべての者が、神の子を信じる信仰の一致と彼を知る知識の一致とに到達し、全き人となり、ついに、キリストの満ちみちた徳の高さにまで至るためである。4:14こうして、わたしたちはもはや子供ではないので、だまし惑わす策略により、人々の悪巧みによって起る様々な教の風に吹きまわされたり、もてあそばれたりすることがなく、4:15愛にあって真理を語り、あらゆる点において成長し、かしらなるキリストに達するのである。4:16また、キリストを基として、全身はすべての節々の助けにより、しっかりと組み合わされ結び合わされ、それぞれの部分は分に応じて働き、からだを成長させ、愛のうちに育てられていくのである。
4:17そこで、わたしは主にあっておごそかに勧める。あなたがたは今後、異邦人がむなしい心で歩いているように歩いてはならない。4:18彼らの知力は暗くなり、その内なる無知と心の硬化とにより、神のいのちから遠く離れ、4:19自ら無感覚になって、ほしいままにあらゆる不潔な行いをして、放縦に身をゆだねている。4:20しかしあなたがたは、そのようにキリストに学んだのではなかった。4:21あなたがたはたしかに彼に聞き、彼にあって教えられて、イエスにある真理をそのまま学んだはずである。4:22すなわち、あなたがたは、以前の生活に属する、情欲に迷って滅び行く古き人を脱ぎ捨て、4:23心の深みまで新たにされて、4:24真の義と聖とをそなえた神にかたどって造られた新しき人を着るべきである。
4:25こういうわけだから、あなたがたは偽りを捨てて、おのおの隣り人に対して、真実を語りなさい。わたしたちは、お互に肢体なのであるから。4:26怒ることがあっても、罪を犯してはならない。憤ったままで、日が暮れるようであってはならない。4:27また、悪魔に機会を与えてはいけない。4:28盗んだ者は、今後、盗んではならない。むしろ、貧しい人々に分け与えるようになるために、自分の手で正当な働きをしなさい。4:29悪い言葉をいっさい、あなたがたの口から出してはいけない。必要があれば、人の徳を高めるのに役立つような言葉を語って、聞いている者の益になるようにしなさい。4:30神の聖霊を悲しませてはいけない。あなたがたは、あがないの日のために、聖霊の証印を受けたのである。4:31すべての無慈悲、憤り、怒り、騒ぎ、そしり、また、いっさいの悪意を捨て去りなさい。4:32互に情深く、あわれみ深い者となり、神がキリストにあってあなたがたをゆるして下さったように、あなたがたも互にゆるし合いなさい。


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